旅の記録

真夏の尾瀬ハイキング:8月中旬一泊二日の旅

2023年9月21日

お盆の時期に予定していた登山が台風で中止となり、急遽1泊2日で尾瀬をハイキングしてきましたので、その記録です。

尾瀬は2019年の6月以来2度目。楽しみにしていた登山の中止で少しテンション低めで行ってみた尾瀬でしたが、結果、最高でした。

東京から新幹線とJR上越線、バスを乗り継ぎ尾瀬(鳩待峠)へ

東京から尾瀬(鳩待峠)までのアクセスは、今回も全て公共交通機関を利用します。

  1. 東京〜高崎駅(上越新幹線)
  2. 高崎駅〜沼田駅(JR上越線)
  3. 沼田駅〜尾瀬戸倉(路線バス)
  4. 尾瀬戸倉〜鳩待峠(バス・タクシー)

スタートは東京駅。

6時8分発(始発)の上越新幹線「とき301号」に乗車し、高崎駅へ向かいます。

今回高崎駅で降りる(前回は上毛高原駅)理由は、うまく乗り継ぎできれば少し早く到着できそうなことと、路線バスの乗車時間を少し短くできそうだったからです。6時57分に高崎駅へ到着し、急いでJR上越線の乗り場へ向かいます。

JR上越線(水上行き)の出発は7時11分。比較的スムーズに乗り換えできましたが、トイレに行くような余裕はありません。次は沼田駅を目指します。

高崎駅から沼田駅までは50分、8時1分に到着します。次は路線バスに乗り換えです。

バス乗り場は1番。

結構ギリギリ。なんとか8時3分にバス停へ到着し、無事8時5分発のバスへ乗ることができました。ここから約90分のバス旅です。

バスはほぼ定刻(9時30分頃)に尾瀬戸倉へ到着しました。ここから鳩待峠までまたバスに、と思っていたら、乗ってきたバスの運転手さんから、「鳩待峠へ行くなら橋の向こう側から乗るように」と促されます。あれ?前回はそんな移動はなかったはず…。

現地へ到着するとその理由が判明しました。

バスではなく、乗合タクシーが待機していたのです。ということは、発券機でチケット(一人千円)を購入し、人数さえ揃えばすぐに出発です。しかもすごく快適。

鳩待峠まで約20分で到着しました。

時刻は10時。前回より30分ほど早く到着できたようです。

さぁ、後は出発するだけ、とは行かず、鳩待峠の食堂でおにぎり弁当と稲荷寿司(二人分です)を注文し、腹ごしらえをすることにします。味噌汁ととうもろこしはサービスでした。どちらも美味。ありがとう御座います。そして、いきなり満腹になってしまいました。

初日は鳩待峠から見晴へ

初日は見晴を目指します。

スタートは10時半。ここからしばらく森の中をひたすら下ることになります。前回は戻りが辛かった…。

8月の尾瀬は水芭蕉の季節は終了していますが、バードウオッチングが趣味になった今回は野鳥の鳴き声がするだけで満足。ルートもわかっているので、休憩も少なめでずんずん進みます。

とはいえ、少し前に尾瀬でハイカーが熊に襲われた事故もありましたし、熊鈴は鳴らしておきます。

少し怪しい雲が出てきました。今日は夕方からは雨予報。なんとか宿に到着するまではもってほしい。

ビジターセンターには11時40分頃に到着。ここでトイレ休憩をします。

さぁ、ここからがいよいよ尾瀬の本番。尾瀬ヶ原へ向かいます。

あぁ、やっぱり尾瀬は最高です。この風景を再び見られただけでもう満足、来て良かった。

前回は風でイマイチだった逆さ燧も撮影できました。

ヒツジグサが綺麗に咲いています。

この花はサワギキョウでしょうか?知りませんでしたが毒草なんですね。

撮影に夢中になりながらも進んでゆくと、程なくして分岐に到着しました。左に進むとヨッピ吊橋や東電小屋ですが、今回は見晴まで近い竜宮を目指します。

前回は見逃した竜宮現象もしっかり確認し、

あとは見晴へ向かうのみ。

時刻は14時。見晴の山小屋はすぐそこです。

前回と同じ「檜枝岐小屋」で宿泊

到着!宿も前回と同じ檜枝岐小屋です。前日に急遽予約したのにも関わらず、快く受け付けて頂きました。

食事の時間と風呂の時間も前回から変わりなし。宿泊代が少し高く(大人:13,000円+部屋代:2,000円)になっていましたが、ありとあらゆるものが高くなっている状況ですから仕方ないですね。

部屋は個室。そして2名では持て余しまくりな大きな部屋でした。さて、荷物を置いて身軽になったところで少し小腹が空いてきました。

檜枝岐小屋の目の前にある尾瀬小屋のテラス席で軽食を頂くことにします。

ビール最高。

ソーセージ盛りとボロネーゼも美味。山小屋でこんな食事が頂けるなんて、尾瀬小屋恐るべしですね。そして、軽く食べるつもりがすっかりお腹いっぱいになってしまいました。

なんてことを言いながら、夕食はしっかりと頂きます。そりゃ痩せませんよね。檜枝岐小屋の夕食は尾瀬小屋のような派手さはないものの、どれも美味しく全く不満はありません。

尾瀬の夕焼けと流星群

夕食後に期待していたのは夕焼け空。残念ながら雨予報ですが、諦め半分で外に出てみます。

やはり空はどんより。だめか、と諦めかけていたところ、

明るい空が少し見えてきました。

そして、最終的には幻想的な夕焼けに。このままならば、蛍(例年はお盆の時期にも見られるそう)や星空も見られるかも、と更に贅沢な希望を抱いていましたが、さすがにそう都合よくいく訳もなく、曇りの後はしっかりと雨が降ってきました。宿は9時に消灯ですし、諦めて寝ることにします。

早々に眠りついて、ふと目を覚ましたのは3時過ぎ。試しに部屋の窓を開け、空を見上げたら星空が広がっていました。

iPhoneの手持ち撮影ではこれが限界

そして、次々と流れ星が。この日見ごろだったペルセウス座流星群だったのかもしれません。良いものが見られました。でも眠い。もう少しだけ寝ることにします。

二日目、見晴から尾瀬沼へ

二日目の朝。時刻は5時半。少し雲はあるものの、天気は悪くなさそうです。

6時から朝食を頂き、7時前に山小屋を出ます。

この日は尾瀬沼を通り、最終的には大清水まで向かう予定ですが、とりあえず沼尻平を目指してスタートします。沼尻平まで4.4km。宿の方曰く「2時間程度で到着しないと少しペースが遅すぎるかも」とのこと。

見晴からスタートした直後は、しばらく登りが続きます。

この区間も、基本的には木道が整備されていますが、木道が朽ちている箇所や、石の多い坂を登る箇所もあり、鳩待峠から見晴の区間よりもしっかりとした装備が必要でした。

なんとか白砂峠まで1時間45分で到着。少しペースが遅いかもしれません。

下りになったのでペースを早めて進んでゆくと、突然風景が開けてきました。

ここは白砂田代。持参した地図では「小さな湿原」と紹介されいるだけの場所ですが、ひたすら森林の中を歩いてきたこともあり、あまりの開放感にしばらく呆然としてしまいます。

深い緑と鳥の声、そして青空。ここは天国かしら。ベンチもあるのでゆっくりしていきたいとこですが、すでに遅れ気味のペースだったことを思い出し先に進みます。

尾瀬沼を探鳥しながらハイキング

暫くすると、ようやく尾瀬沼が見えてきました。

20分ほどオーバーしましたが、ようやく沼尻平に到着です。沼尻平には休憩所やトイレがあるので休憩することにします。休憩ついでに、カメラのレンズを望遠レンズに交換します。次の目的地は尾瀬沼山荘まで、少しでも野鳥に出会えると良いのですが。

この時期は野鳥の姿を見つけにくいのであまり期待していませんでしたが、早速カイツブリの親子を発見し、その後コサメビタキも目の前まで飛んできてくれました。

おまけに、ネズミが蛙を捕まえている風景にも遭遇してしまいました。荷物が重くなるので登山やハイキングで望遠レンズまで持ち歩きたくはないのですが、持ってきたら持ってきたで活躍するので困ったものです。

尾瀬沼周辺は平地続きなので歩きやすく、リラックスしながら先に進むことができました。

長倉小屋の売店でお菓子を購入し、少し休憩します。

尾瀬沼山荘まで到着したら最後の目的地、大清水を目指します。

後半の急な下りに苦戦

尾瀬沼山荘から15分程度は登りです。

ところが、途中からひたすら下りになり、すでに疲れた足に着々とダメージが蓄積されてゆきます。

そこまで危険な箇所はありませんが、もしも尾瀬沼に向かう道としてこのルートを選んでいたら確実にヘロヘロになっていたはずです。何せ下りでもきついぐらいですから。

雨が降ると足場が悪くなりそうな箇所もいくつかありました。

履いていたハイキングシューズで大きな問題はありませんでしたが、急な下りではシューズ内で足が前に滑ってしまいました。また、ソールの柔らかいこのシューズでは岩の凹凸が伝わりすぎるのも地味に辛く、もう少しソールの硬いシューズが欲しくなります。

途中水の出ている場所がありました。ここが「岩清水」なのかなと思います。「コップを撤去しました」は良いとして、小さく「飲み水に適していません」と書かれていた点が気になります。今まで飲んだ方は無事だったのでしょうか?

岩清水(らしき所)から30分ほどで綺麗な沢が見えてきました。

大きな人工物が増えてきて、

いよいよ終わりが近いことを実感します。

一ノ瀬休憩所に到着。大清水まではあと3.2km。60分ほどかかります。

ところが、タクシーを見ると歩く気が失せてしまいました。体力的には歩けなくもありませんでしたが、ここで終了にしましょう。

乗客が揃うのを少し待って大清水へ向かいます。大清水までの道は緩やかで広い林道でした。最後に歩く必要があるほど楽しそうには見えなかったので、この選択は正解だった気がします。

15分程度で大清水に到着。15時のバスに乗れそうです。

軽くお土産を買った後は持参した柿ピーとビールで路面バスを待ち、

最後は上毛高原駅で「駅そば」を頂き今回の旅は終了となりました。

まとめ

急遽訪問した二度目の尾瀬は、初回と同様に素晴らしく、別の登山がキャンセルになった悲しさなんて吹き飛んでしまいました。

猛暑だったとはいえ、湿度の低い尾瀬は快適で、またすぐにでも訪問したいぐらいです。6月と真夏の尾瀬を経験したので、次は秋でしょうか。次回は別のルートを試すか、登山に挑戦するのも良いかもしれません。

訪問したお盆の時期について、尾瀬は比較的混んでいない時期だと聞きました。実際、6月と比べると訪問者が少なかったように感じます。お盆時期の尾瀬は狙い目かもしれません。

最後に、今回使用したギアをざっくりとまとめておきます。

  • キャップ:HOUDINI デイブレイク キャップ
  • ベースレイヤー:patagonia ロングスリーブ・キャプリーン・クール・メリノ・シャツ
  • シャツ:patagonia ロングスリーブ・セルフガイデッド・ハイク・シャツ
  • ウインドブレーカー:patagonia フーディニ・ジャケット
  • パンツ:HOUDINI Swift Pants
  • ザック:OMM Classic 32
  • サブバッグ:patagonia ウルトラライト・ブラックホール・ミニ・ヒップ・パック 1L
  • レインウェア上下
  • 山小屋用ウェア:(ロングスリーブ・キャプリーン・クール・デイリー・グラフィック・シャツ、テルボンヌ・ジョガーズ)※共にpatagonia
  • 下着
  • 行動食
  • カメラ
  • サングラス
  • 熊鈴
  • エマージェンシーキット他

念のため、フーディニ・ジャケットやハイク・シャツを持参していましたが、暑くて着る場面はありませんでした。どちらか一方だけでも良かったのかもしれません。

ザックのOMM Classic 32は軽くて気に入っているのですが、一眼レフカメラを荷物に加えると今回の一泊二日でもギリギリです。収納場所に困るのでザックを増やしたくはありませんが、もう少し大きなサイズにした方が快適な登山(ハイキング)を楽しめそうな気もします。

後は、あまりにも音がでないこの熊鈴をリストラするぐらいでしょうか。

なんだかんだで道具は揃ってきているので、もう少し真面目に登山にチャレンジしてみても良い時期なのかもしれません。

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