今年になって野鳥撮影を始めてみました。
知人に東京で野鳥撮影なんて言うと驚かれることが多いのですが、都心部にある自宅周辺でさえカワセミを始めとした多くの野鳥を見ることができるようなのです。
しかし、野鳥撮影は想像よりも難しく悪戦苦闘の連続です。
身の回りに雀や鳩、カラス以外の鳥が沢山いることは嬉しい発見でしたが、野鳥は「いた!」と思った瞬間にどこかに飛んでいってしまうし、やっと撮れた野鳥は全然ピントが合っていないしと、納得の撮影ができることは稀です。
そうなると、新しいアイテム(カメラやレンズ)にすがりたくなるものです。撮影が上手くいかなのは機材の問題ではないことは理解しつつも、新しくカメラや超望遠レンズを導入すれば近所のカワセミをドアップで撮れるのかしら?なんて妄想してしまいます。
という訳で、この記事では野鳥撮影の初心者(僕のことね)が快適な野鳥撮影をするために、機材選びを今後どのような方向に進むべきか悩んでいる事をグダグダと書き留めておきたいと思います。とくに結論の無い記事になりますが、どうかお許しを。
目次
格安ズームレンズでも楽しめている野鳥撮影
野鳥撮影を始めるにあたりレンズを1本購入しました。購入したのはニコン格安ズームレンズ「AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3G ED VR」です。(本体はD7200)
価格の安さ(中古で1.5万円ほど)もあり「AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3G ED VR」には大して期待していませんでしたが、野鳥撮影の楽しさを知るには十分すぎるレンズでした。
いくらでも近くで撮影できる鳩は当然として、
警戒心の低いムクドリや、
ヒヨドリ、
鷺など、ある程度の大きさがあり、しかも近くで撮影できる鳥達を撮るには何の不満もありません。
ただし、初心者の僕では飛んでいる鳥の撮影は非常に難しく、稀に鷺が撮れる程度。
多くの場合はブレブレ写真になってしまいます。
すばしっこい小鳥の撮影はさらに難しく、雀でさえご覧のようなピンぼけ写真を連発していますが、
人との距離感がおかしいヤマガラぐらいならなんとか撮影できることもあります。
「AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3G ED VR」について、画質の良し悪しはよく分かりません。しかし、軽くてAFの早い「AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3G ED VR」は、ひたすら歩き回りながら野鳥を探している僕のスタイルに合っているようです。
だだし換算450mmでは遠すぎる野鳥達も多く
「いきなり僕の野鳥撮影環境は完成か?」と思いきや、さすがにそんなに簡単ではありませんでした。
望遠側がフルサイズ換算450mmとなる「AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3G ED VR」では、焦点距離が足りないことが多いのです。
望遠レンズの口コミを読んでいると「野鳥撮影には換算600mmでも短すぎると」書かれていることが多いですが確かにその通りでした。
せっかく見つけたジョウビタキ(多分)はこの大きさが限界。
キセキレイにももっと寄りたい・・・。
やっと出会えたカワセミもこの小ささ。
カワセミの大きさは雀より少し大きいぐらい。現在のレンズでは、よほど近くにきてくれない限り美しいカワセミの姿を撮影するのは難しそうです。
野鳥撮影用に超望遠レンズを導入したいけれど
さらに焦点距離の長い望遠レンズを導入すれば、「もっと野鳥を大きく撮影したい」という現在の悩みが即解決するのは間違いありません。
ただし、様々な条件を考慮すると何がベストな選択なのかがかなり悩ましいのです。
超望遠レンズだけ導入する?
一番始めに検討したのは、D7200はそのまま使い望遠レンズだけ新たに導入する案です。
僕の財政状況で現実的に購入できそうな望遠レンズは「AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR」あたり。このレンズは評価も悪くないし、野鳥撮影に使用している方も多そうです。
しかし重い。重量2.09Kgは現在の415gから大幅アップ。D7200が675gですので総重量は3kg近くになります。
この重さでも気軽に野鳥撮影を楽しめるのかしら?
大いに不安です。
テレコンを使える軽い単焦点レンズを導入する?
軽さを重視するならば、「AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR」も良さそうな気がしています。
焦点距離は300mmなので今の環境と代わり映えしませんが、違いはテレコン(1.4or2倍)が使える点です。そして軽い!(755g)
もうこれで良い気はするのですが、「単焦点レンズで問題ないのか?」だとか「ボディをD500にした方が良くないか?」だとか、いくつかの悩みもあり保留中です。
ネオ一眼(レンズ一体型)でも良さそう
画質を多少犠牲にしつつ、軽さや焦点距離を重視するならばネオ一眼の導入もアリでしょうか。
ネオ一眼ならば、一眼レフと望遠レンズを持ち歩くよりは遥かに軽く、比較にならない程の焦点距離で撮影することも可能ですよね。
野鳥撮影ベテラン勢のおすすめはDSC-RX10M4
ソニー「DSC-RX10M4」は、野鳥撮影のベテラン勢におすすめされる事の多いカメラです。(使ってる方は本当に多いです)
「DSC-RX10M4」のAFは速く、重量も1kg程度。さらにレンズは明るい「F2.8-4」です。
望遠側が600mmしか無い点や、センサーサイズの大きさ(1.0型)から暗い場面に弱そうな点は承知しておかねばなりませんが、「DSC-RX10M4」を野鳥撮影用カメラとして使わない手はないでしょう。
ただし、半導体不足の影響か品薄&価格は高騰ぎみ(17万〜19万円)。後継機が出そうな機種でもありますし、このタイミングで購入しても良いのか?という気もするのです。
超望遠を最優先ならP950?
「DSC-RX10M4」と同様に、野鳥撮影をしている方から度々おすすめされるカメラはニコン「P950」です。
必ず「動いている鳥は全然だめだけど」と念を押されますが、望遠側が2000mmにもなる機能性は唯一無二。気軽に野鳥撮影とバードウォッチングを楽しむカメラとしては「P950」が正解なのかもしれません。
現在「DSC-RX10M4」同様にほとんど在庫が無く、買いたくても買えないカメラではありますが、候補の一つとして検討中です。
価格重視ならPowerShot SX70 HSも
キヤノンの「SX70 HS」も気軽に野鳥撮影をできるカメラとして気になっています。
「P950」の2,000mmには敵いませんが、1365mmもあれば問題は無いでしょう。しかも610gと非常に軽く(P950は1.62Kg)、気軽に持ち運びできそうです。お財布ににも優しい点(5〜7万円)も「SX70 HS」に惹かれる要因です。
残念ながら「SX70 HS」も価格が高騰気味。5万円以下に戻るなら欲しいなぁ。
マイクロフォーサーズ機がベストバランスな気もしてきて
ネオ一眼を検討していると、マイクロフォーサーズ機のバランスの良さに気がついてしまいました。
ボディやレンズはコンパクト。しかも焦点距離は2倍になります。
中古の「OM-D E-M1 MarkII」に「40-150mm F2.8」とテレコンを使えば画質も犠牲にしない撮影ができそうですし、価格重視ならば「75-300mm F4.8-6.7 II」でも十分でしょう。(実は僕の奥さんがこの組み合わせ)
マイクロフォーサーズ陣営の将来性は大いに不安ですが、悪くない選択肢に思えるのです。
野鳥撮影に万能なカメラやレンズは無いようです
最後に身も蓋もない話になるのですが、野鳥撮影用のカメラやレンズを検討していて分かったことは、全ての条件を満たす物など無いということです。
画質やAFの速さを優先するならば機材は重く大きくなりますし、軽さ重視ならば飛んでいる鳥や動きの早い鳥、暗い場面の撮影は諦めるしか無さそうです。
幸か不幸か半導体不足の影響でレンズもカメラも品薄状態が続いていますので、しばらく現状の機器で野鳥撮影を楽しみつつ、何が自身の撮影スタイルに合うのかをじっくりと検討することにいたします。
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