冬に欠はかせない1着となっているパタゴニア「マイクロ・パフ・フーディ」のレビューです。
「マイクロ・パフ・フーディ」は2017年の登場以来、各所で話題となってきたジャケットです。登場した年のアウトドア用品総合展示イベント『The OutDoor Show Friedrichshafen』では「ゴールド賞」を受賞したほどでした。
僕は登山や野歩きで6割、あとは日常や旅行などのタウンユース4割ぐらいの割合で使っているので、ハードなアウトドアでの使い勝手を知りたい方にとってはライトなレビューとなりますが、2022年の秋冬に登場した新モデルと旧モデルとの違いなども含めながら紹介いたします。
このレビューでは、僕自身が登山やハイキング、あとは日常や旅行などのタウンユースに用している経験をもとに、「マイクロ・パフ・フーディ」のレビューします。
目次
パタゴニア『マイクロ・パフ・フーディ』の着心地はめちゃくちゃ軽くて最高
最初は「マイクロ・パフ・フーディ」の着心地について触れておきましょう。
『耐水性を備えダウンのような温かさを提供し、パタゴニアのジャケットの中で重量に対する保温性が最も高い超軽量ジャケット』として登場した「マイクロ・パフ・フーディ」。実際にその謳い文句に偽りなく、めちゃくちゃ軽くて暖かく、最高の着心地です。
「着ている事を忘れる」なんて書くと大袈裟に思われるかもしれませんが、そう言いたくなるぐらい存在感が消えてしまうのです。
ちなみに、僕の持っている「マイクロ・パフ・フーディ」重量は264g(現行品は303g)です。すでに廃番となりましたが、同じパタゴニアの軽量ダウンジャケット「ウルトラライト・ダウン・フーディ」が298gであった事を考えると、どれだけ「マイクロ・パフ・フーディ」が軽量であるか想像して頂きやすいのではないでしょうか。
「マイクロ・パフ・フーディ」は活躍するシーズンの長い1着
「マイクロ・パフ・フーディ」は、活躍するシーズンの長い1着です。
9月の上旬からは、もしもの時に備えてザックに入れていることもありますし、秋のキャンプでは冷え込んだ夜の活動に欠かせません。真冬でもベースレイヤーの上にパタゴニアのR1やベター・セーター、そして「マイクロ・パフ・フーディ」を着ていれば、よほどの寒さでない限り問題ありません。
真冬に関しては、僕の行動範囲が主にあまり寒くない東京都内なので、という大前提ありの話にはなりますが、「マイクロ・パフ・フーディ」1着あれば大抵の場面で事足りてしまします。
そんな訳で、「冬はマイクロ・パフ・フーディさえあれば他に必要なし」なんて事を言うつもりはありませんが、持っていると想像以上にいろんなシーズンで活躍する1着であることは保証します。
リニューアル後「マイクロ・パフ・フーディ」は街着でも使いやすく
タウンユースに関してもう少し詳しくお話ししましょう。
「マイクロ・パフ・フーディ」は、本来本格的なアウトドアユースを想定したアイテムです。
その為、フィールドで使うことを最優先にデザインされていて、「タウンユースに最適」とはお世辞にも言いにくいジャケットでした。
素材は光沢感があり、カッティング(縫製?)も独特。どうしてもアウトドア感が強く出てしまい、タウンユースでは浮いてしまうのです。(あまりにも快適なので気にせず使っていますが)
しかし、「マイクロ・パフ・フーディ」は2022年にリニューアル(アウトレットへの登場で廃盤を心配していましたがリニューアルでした)した際、少し「タウンユース」も意識したような仕様に変更されています。
具体的には、
- 素材が「テカリ」の少し抑えられたマットなリサイクル素材へ変更
- シルエットが以前より多少ゆったり
- ラグランスリーブからセットインスリーブへ
- ウエスト部分はゴムからドローコードへ
などです。
あまり写真では大きな違いを感じないかもしれませんが、着比べてみると違いは明らかで、「タウンユース」をメインで考えているならばリニューアル後の「マイクロ・パフ・フーディ」が遥かに使いやすいです。
その代わり、重量は264gから303gと若干重くなっています。1gでも持ち物を軽くしたいような用途の方にとって、この仕様変更は結構残念かもしれません。
ただし、「マイクロ・パフ・フーディ」が街着になった訳ではないのでそこはご安心ください。ヘルメット着用時で使用することを想定したフードは良くも悪くも相変わらず非常にタイトですし、暖かさやコンパクトに収納できる点など、多くの仕様は以前のままです。
心配だった穴あきやほつれはなし
「マイクロ・パフ・フーディ」を購入する際、非常に心配していたのは穴あきやほつれでした。「マイクロ・パフ・フーディ」の素材はいかにもデリケートそうで、あっという間に駄目になってしまう気がしていたのです。
2018年に購入してから、5年近く使っていますが、今のところ穴あきやほつれは発生していません。心配していたよりも、意外と丈夫なのかもしれませんね。
ただし、僕は藪こぎや極端に重いザックを背負うなどの「酷使」はしていませんので、ハードに使うともっとヘタリは早いかもしれません。
やっぱり化繊の「マイクロ・パフ・フーディ」は使いやすい
「マイクロ・パフ・フーディ」に限った話ではないですが、化繊のジャケットは使いやすいですね。
ダウンと違い羽抜けがありませんし、雨に気を使う必要が低く、洗濯も楽です。
「その代わりすぐに破けるのでは?」なんて心配していましたが、先述の通り穴あきやほつれも発生していません。
また、欠点と言われていた、暖かさがダウンに劣るという点に関しても、先述の通り「マイクロ・パフ・フーディ」はほぼ解決している訳ですから、いかに「マイクロ・パフ・フーディ」が使い勝手のよい1着なのかお分かり頂けるのはないでしょうか。
ポケットに収納してもそこそこ大きい
そんな「マイクロ・パフ・フーディ」に対する唯一の不満は、収納時の大きさです。
「マイクロ・パフ・フーディ」本体ポケットに収納することができます。夜になると急に気温が下がるような時期にはザックの中に忍ばせておいたり、逆に着ていて暑くなってきたらザックに放り込んでしまったりと、柔軟に対応できます。
ただし、お世辞にも「非常コンパクト!」なんて言えないぐらいのサイズにしかならず、ユニクロやモンベルなどのインナーダウンほど持ち運びに「便利さ」は感じません。
重量は十分い軽いので苦になりませんが、もう少しコンパクトになれば最高なのに、と感じる場面は多々あります。保険としてザックへ入れて持ち歩くにはスペースをとるんですよね。
パタゴニア「マイクロ・パフ・フーディ」のサイズ感
サイズ感についても少しだけご紹介しておきます。
176cmの僕の場合、ほとんどのパタゴニア製品はMでちょうど良いのですが、「マイクロ・パフ・フーディ」もMでした。
これは現行品(リニューアル後)の「マイクロ・パフ・フーディ」でも変わることなく、Mサイズがベストです。
ただし、「マイクロ・パフ・フーディ」は比較的スリムなサイズ感なので、「どのように着たいのか」次第でサイズ選びは変わってきます。
僕の場合、下には薄手のフリースを着る程度ですが、それでもかなりピタッとしたサイズ感になります。
僕と同じような身長の店員さんがLサイズを着ているという話を聞いたこともありますし、購入当時は「マイクロ・パフ・フーディの上にもう1枚上に羽織る事を想定するならSサイズを選んだ方が良さそう」とのことでSサイズの試着も提案されました。
悩ますようなことを書いて申し訳ないのですが、「マイクロ・パフ・フーディ」の購入時は「どのような使い方をしたいか」を決めたうえで、複数サイズを試してみることをおすすめします。
もしも通販で購入するなら、複数サイズを試すことができる公式サイトで購入した方が良いでしょう。
パタゴニア「マイクロ・パフ・フーディ」と「ナノパフ」との違い
話が少し逸れてしまいますが、「マイクロ・パフ・フーディ」とパタゴニアの定番商品「ナノパフ」との違いについても書いておきます。
僕も両製品の違いが気になっていて、購入時に直営店の店員さんへ尋ねてみたのですが、
- 暖かさを重視するならば「マイクロ・パフ・フーディ」が優れている
- レイヤリングはフード無しの選べる「ナノパフ」の方がし易い(※後日マイクロ・パフのフード無しも発売されました)
- 軽さならば「マイクロ・パフ・フーディ」(同じフーディなら「ナノパフ」は363g。)
- 収納時コンパクトになるのは「マイクロ・パフ・フーディ」
- ハードに気兼ねなく使いたいなら「ナノパフ」
- カッティングや素材、開発費にお金がかかっているので「マイクロ・パフ・フーディ」の方が高い
との事でした。
僕のように「タウンユース」も想定するなら「ナノパフ」の方が使い勝手は良い気もしますが、「マイクロ・パフ・フーディ」の軽さと暖かさは捨てがたく…。
「マイクロ・パフ・フーディ」を購入した事には全く後悔していませんが、「ナノパフ」も素晴らしくよいアイテムだけに悩ましい選択になりますよね。
まとめ
以上、「マイクロ・パフ・フーディ」のレビューでした。
現在の「マイクロ・パフ・フーディ」は、素材のテカリやシルエットが改善され、アウトドアでもタウンユースでも「大活躍間違いなし」のジャケットになっています。ご予算に問題ないならば買って後悔することはありません。おすすめの1着です。
ただしサイズ選びだけは少し難しいのでご注意を。あと、サイズ切れや売り切れになりやすいジャケットですので、欲しい方は本格的なシーズン前に確保しておくことをおすすめします。
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パタゴニア Patagonia メンズ・マイクロ・パフ・フーディ BLK XL(おすすめ度)
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