グレゴリーの「デイアンドハーフパック」(DAY AND A HALF PACK)を購入しました。
「デイアンドハーフパック」は、言わずと知れたグレゴリーの大定番「デイバッグ」を一回り大きくしたバッグです。
「デイバッグ」同様に、「デイアンドハーフパック」自身も長年にわたり販売されている定番商品につき、世間的にはずいぶんと今更感のある商品を購入した訳ですが、僕自身はグレゴリーのデイバッグを購入するのは初めてです。
今回はそんなグレゴリー「デイアンドハーフパック」について、到着直後のレビューをお届けいたします。
目次
大定番グレゴリー「デイアンドハーフパック」にも新機能あり
グレゴリーの製品と言えば「MADE IN USA」の無骨なバッグという印象がありますが、それは今や昔の話。
アメリカ国内の生産は2013年に終了しており、現在は中国製となっています。(写真のラベルにハングルの記載がありますが、現在全てのモデルに記載されており正規品との事)
また、グレゴリーを「バックパックのロールスロイス」なんて言う事もありますが、「デイバッグ」を始めとするクラシックな商品においては随分と大げさな例えとしか言いようがありません。
それでは、デイアンドハーフパックが「MADE IN USA」だった頃よりも劣った商品になってしまったかというと、どうやら全くそんな事は無さそうです。
長年支持されてきた部分はそのままに、新たな機能が追加されているのです。
グレゴリー「デイアンドハーフパック」の新機能
過去のデイアンドハーフパックは1室だけの究極にシンプルな造りが良くも悪くもウリの一つでしたが、デイアンドハーフパックをガバッと開くと2つの仕切りがある事が分かります。
小物入れに便利なメッシュポケット
一つは小物を入れる為のメッシュポケット。財布やスマホはここに入れる事になりそうです。
メッシュポケット内にはキーホルダーが付いています。物を落としやすい僕はこのキーホルダーの存在が非常に重要で、デイアンドハーフパックに付いていて本当に良かったです。
ノートPCを収納するのに便利なスリーブ
背面側にはざっくりとしてスリーブがあります。
公式HPを見ると「ノートPCまたは給水用リザーバーを収納できる」とありますが、ちょっとした旅や日常使いがメインとなりそうなグレゴリーの「デイアンドハーフパック」ならばノートPCの収納がもっぱらの使い方になるのではないでしょうか。
試しにMacBook Air 11インチを入れてみましたが、十分な大きさでした。但し、ややクッション性に欠けることと、固定するような仕組みも無い為、写真のように裸でPCを入れる事は避けるべきでしょうね。
ウエストベルトを収納可能
「デイアンドハーフパック」にはウエストベルトがありますが、このウエストベルトは収納できるようになっています。
使用しない時にはサイドの収納スペースに押し込んでおけばウエストベルトがぶらぶらする事はありません。
基本の機能はそのまま変わらず
賛否ある新ロゴはさておき、長年支持されている機能は引き続きそのままの形で残っています。
YKK製の丈夫そうな大型ジッパーは非常に持ちやすく、開閉をストレスなく行う事が可能です。
ガバッと大きく開く開口部分。中身の出し入れが非常に楽ですね。
厚手のショルダーストラップは疲れを軽減してくれそうです。
正面には別売りのポケットを追加できますので容量不足の場合も安心です。
左右には計4本のコンプレッションストラップが付いていますので荷物の容量にあわせた調整が可能です。
恐らく本格的なアウトドアで使用しないと思うので、機能を使う機会はあまり無さそうですがバックル付きのラッシュストラップもあります。
よく分からないのは上部の持ち手?部分です。
何故か3つに区切られており、簡単に握る事ができません。強度の問題なのか、別の使い方をするものなのか分かりませんが、電車に乗る時には背負わずに手持ちする事もあるだけに、少し不便そうな気がします。
グレゴリー「デイアンドハーフパック」は旅に使えるのか?
今回「デイアンドハーフパック」を購入した目的は、2〜3泊の旅行や、もう少し長い旅行のサブバッグとして使いたいと思ったからです。
詳しくは実際に旅で使用した際に改めてご紹介しようと思いますが、ファーストインプレッションとしてはアリな部分と、ちょっとイマイチそうな部分がありそうな気がしています。
クラシックな見た目は使いやすそう
今回僕が「デイアンドハーフパック」を旅用として購入した一番の理由はコレなのです。
長年変わらない「デイアンドハーフパック」の見た目はアウトドア感があまり強くなく、普段着にも馴染みやすいデザインです。特にブラックは全く目立ちませんので、必要以上に「旅行者」感が出過ぎる事なく使いやすそうです。
意外な軽さは旅向きかも
「デイアンドハーフパック」の無骨な見た目から、それなりの「重さ」をイメージしてしまいますが、意外な事に「デイアンドハーフパック」は結構軽く、1kgしかありません。
もちろん昨今流行りのライトウェイト系のバックパックには到底敵いませんが、何かと増えがちな旅の荷物だけに、バック自体の重さが抑えられるのは助かりますね。
シンプルな構造は工夫が必要か
UAS製の頃から比べると、新しくなった「デイアンドハーフパック」はご紹介したようにそれなりの進化をしている訳ですが、それでも必要最低限の機能に留められており、至れり尽くせりのバックパックとは違います。
その為、使う側にある程度の工夫や割り切りを求められそうです。
オーガナイザーを使用したり、追加のポケットを使用したりすればどうにでも対応できそうですが、「考え尽くされた最新の旅バック」ではない事は認識しておいた方が良さそうです。
機能性を重視するならば別の選択肢もあり
「デイアンドハーフパック」は定価24,000円弱の製品です。
日本におけるグレゴリーのブランドイメージの高さと、その価格から「デイアンドハーフパック」が最高峰の製品であるような印象を持ってしまいそうですが、実際は他のブランドにはもう少し安く機能性の高い製品が存在する事は間違いありません。事実、僕はアウトドア用でオスプレーのザックを愛用していますが、機能性だけ比較すると圧倒的にオスプレーの方が優れているように感じます。
そもそも、「デイアンドハーフパック」は本国アメリカのグレゴリーでは既に販売していない製品で、主に日本を始めとしたアジア向けのライフスタイル系の製品ですので、同じ土俵で比較すること自体野暮な話なのかもしれません。
まとめ
最後に少し否定的な意見を書きましたが、「デイアンドハーフパック」が時代遅れの古臭い製品だなんて言うつもりは全くありません。
僕は「デイアンドハーフパック」を購入したばかりですが、恐らくこれから長い間愛用する事になると思います。
「デイアンドハーフパック」にはシンプルだからこその耐久性や機能美といった、あらゆる機能が搭載された最新のバックパックには無い良さがあると思うのです。
なんて事を書きながら、何だかんだと言っても最終的にはその見た目が好きって事に尽きる訳ですが・・・。
追記:「デイアンドハーフパック」を1泊2日の旅に使ってみました
「デイアンドハーフパック」を1泊2日の旅行に使ってみました。
良いですね、「デイアンドハーフパック」。大雪の中を2日間「デイアンドハーフパック」であるき回りましたが、非常に快適でした。
今回実際に使ってみて一番感心したのは、「疲れ無さ」についてです。
ご紹介したように、「デイアンドハーフパック」はけして現代的なバックパックではないのですが、2日間使い続けてもほとんど肩に疲れを感じる事がありませんでした。
あまり上手い表現が思いつきませんが、グレゴリーのバックパックに長年支持されつづける「何か」がある事は間違い無さそうです。
容量についても、男性の1泊用としては充分すぎるぐらいで、一眼レフカメラのカメラバッグを放り込んでも余裕がありました。僕の持ち物では3泊ぐらいまで「デイアンドハーフパック」で問題無さそうです。
一方、懸念していたそのシンプルすぎる造りはやはり一長一短ありそうです。
なんでも気にせず放り込んで、ガバッとジッパーを開けば簡単に荷物にアクセスできる点は非常に便利ですが、そのままだと、やはりもう少しポケットが欲しくなってしまいます。また、夏場であればサイドにペットボトルを差し込みたくなるでしょうし、傘を使う方は濡れた傘を保管に悩むかもしれません。財布の取り出しも少し不便です。
ペットボトルや、小物入れについては別売りのアクセサリーを追加すれば解決できますが、シンプルな「デイアンドハーフパック」にあまりごちゃごちゃ追加するのもかっこ悪いですよね。
という訳で、最大の魅力であり、欠点でもある「シンプルすぎる」という点を理解して使うのであれば、グレゴリーの「デイアンドハーフパック」は素晴らしく旅に使える鞄だと言えそうです。
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