パタゴニアがGAPをサンフランシスコの連邦裁判所にて提訴したことが話題になっています。
訴状の内容によると、「Gapが故意にフラップポケットと長方形の「P-6ロゴ」を模倣したフリースジャケットを許可なく販売している」と述べられているそうです。
まぁ多少似ている程度なんだろうな、なんて確認してみたら全然違いました。
目次
ロゴだけじゃない、清々しいほどのパクリっぷり
おいおい。ほとんどそのまま「スナップT・プルオーバー」じゃないですか・・・。
もう似ているとか、似ていないなんて次元じゃないですね。
デザインだけならまだしも、ロゴまでそっくり。清々しいほどのパクリっぷりです。
GAP「アークティックフリース」の商品ページ(アメリカサイト)には、
「明らかにPat*goniaのレトロフリースをパクっている」
「これを見た瞬間、『やばい、これは間違いなく訴えられる』と思った。」
「有名ブランドからの明らかなパクリで、サステイナブルな素材、正しくデザインされたプロポーション、品質へのこだわりはない。」
なんて批判の口コミが書き込まれています。
しかしGAPのような巨大アパレル企業がここまでパクリますか。しかも訴訟天国アメリカ企業同士のお話ですよ?
GAP以外にもパタゴニアそっくりなフリースはあり
考えてみると、GAPに限らずいたるところでパタゴニアのデザインを模倣したよううな製品は見かけますよね。
L.L.BeanのフリースだってどことなくスナップT・プルオーバー風。
ユニクロにもスナップT・プルオーバー風のフリースは存在します。ユニクロの場合、さすがに「P-6」ロゴの模倣なんてことはありませんが、隠しきれない「パタゴニア感」があります。
ユニクロに関してははレトロX感満載のジャケットを含め数々の「パタゴニア風」アイテムを販売してきた「実績」があるだけに、全くパタゴニアの影響を受けていないなんてことは無さそうです。
その他もあげだすときりが無いので止めておきますが、パタゴニアのフリースを意識した製品は世の中に溢れています。
なぜパタゴニアにそっくりなフリースが登場するのか
そもそも、なざこのようなパタゴニア風のフリースが登場してしまうのでしょうか?
しかも今回のような訴訟のリスクを抱えてまで「模倣」してしまう理由はどこにあるのでしょうか?
想像でしかありませんが、理由の一つは「売れるから」でしょう。
スナップT・プルオーバーやレトロXのデザインは、フリースといえばこのデザインというアイコン的な存在となっています。そして、オリジナルの存在を知らない方や、安さに惹かれた方はパタゴニア以外の選択をしてしまうのでしょう。
あとは、「安く作れる」ことも理由になるのかもしれませんね。開発費用(アパレルでこの表現を使うのかしら?)を支払うことなく「売れ筋」の製品を作れてしまう訳ですから、模倣した側からすれば良いこと尽くめです。
「裁判は大変」だということも理由になるのかもしれません。訴訟するからには相当の時間とお金がかかります。しかも、必ず勝訴できる訳でもありません。今回のパタゴニアも、訴訟の前は過去数年にわたり自社製品の模倣をやめるよう警告していたそうです。
非常に理不尽ではありますが、現状「真似したもの勝ち」だからこそ、パタゴニアそっくりな製品が次から次に登場してしまうのかもしれませんね。
消費者が「オリジナル」を手にとる事を心がけるしかないのかも
散々偉そうなことを書いておきながら、僕もふとした瞬間に「安いからコピー品で良いや」という判断をしてしまう事は多々あります。
また、手にしたアイテムに「オリジナル」があることを知らずに購入してしまう(しまった)ことも数え切れないほどあるはずです。
そんな行為が最終的に自分が好きなブランドや企業を傷つけてしまうことになる訳ですから、今後は心がけて「オリジナル」を手にとることを継続しなくてはいけませんね。
パタゴニアがGAPを訴えた件に関しては、今後続報が入り次第また記事にしたいと思います。
▼オリジナルのフリースはこちら▼
パタゴニア公式サイト メンズ・ライトウェイト・シンチラ・スナップt・プルオーバー
追記:パタゴニアとGAPが和解
パタゴニアが、同社がフリース製アウターに長年採用してきた「象徴的な」スナップ式フラップポケットを違法にコピーしたとして、ギャップ社(GPS.N)を訴えた訴訟で和解したと報じられています。
和解の内容は明らかにされていませんが、和解に合意したため訴えは棄却されたとのこと。
意外と早く終わりましたね。
詳細:Gap settles Patagonia trademark lawsuit over 'iconic' pocket design