パタゴニアの新旧山シャツを、比較しながらご紹介します。
比較するのは、24年の秋冬に登場したロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ(以降:セルフガイデッド・サン・シャツ)と、今までパタゴニアの定番アイテムだったロングスリーブ・セルフガイデッド・ハイク・シャツ(以降:セルフガイデッド・ハイク・シャツ)です。
両アイテムの共通点は、登山やハイキング用途のシャツとして使えることです。
残念ながら、セルフガイデッド・ハイク・シャツの方は、セルフガイデッド・サン・シャツと入れ替わるようにして廃番となってしまったようです。購入予定だった方や、買い足しを考えていた方は大ショックですよね。
今後は、手に入らなくなってしまったセルフガイデッド・ハイク・シャツの代わりにセルフガイデッド・サン・シャツを検討する方もいらっしゃると思いますので、両シャツの共通点や違い、そして実際に使ってみた感想などをご紹介します。
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目次
- 素材が異なる「ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ」と「ロングスリーブ・セルフガイデッド・ハイク・シャツ」
- UPF(紫外線防止指数)40+は共通
- 両シャツともに吸湿発散性と速乾性を備えている
- 袖を固定できるのも共通
- 重さの違い:ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツの方が重い
- 生地はロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツの方が厚い
- サイズ感:「ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ」の方が大きめ
- 「ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ」の方が多機能
- デザインの違い
- ベンチレーションの違い
- 動きやすさ:「ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ」の方が優れている
- まとめ:進化をを感じる「ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ」
素材が異なる「ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ」と「ロングスリーブ・セルフガイデッド・ハイク・シャツ」
まず、両シャツは素材が異なります。
どちらもリサイクル・ポリエステル100%で作られていますが、廃番となったセルフガイデッド・ハイク・シャツは、織り素材であるリップストップ生地(格子状に織り込まれた生地)を使用していました。この素材は破れにくく、軽量という特徴があります。
一方、セルフガイデッド・サン・シャツは、織り素材ではなくなりましたが、さらっとして肌触りの良い、伸縮性のある素材を採用しています。
この異なる素材が、機能面でもいくつかの違いを生んでいるので、以下でさらに詳しく比較していきます。
UPF(紫外線防止指数)40+は共通
どちらのシャツも、登山やハイキングなど屋外での使用を想定しており、UVカット機能を備えています。
機能面としてはどちらもUPF(紫外線防止指数)40+です。
ただし、セルフガイデッド・サン・シャツは、その名の通り、紫外線から肌を守るために特化した機能が備わっています。
襟部分が展開でき、首元を紫外線から守ることが可能です。
両シャツともに吸湿発散性と速乾性を備えている
どちらのシャツも吸湿発散性と速乾性を備えています。正確な乾燥速度を比較したことはありませんが、素材が薄いこともあり、セルフガイデッド・ハイク・シャツの方が若干乾くのが早い印象です。
ちなみに、セルフガイデッド・サン・シャツの方で試したところ、30分程度で霧吹きでかけた水は乾いてきました。
袖を固定できるのも共通
袖が幕仕上げ、固定できる仕様は共通です。ただし、ロングスリーブ・セルフガイデッド・ハイク・シャツの方がとめやすいです。
重さの違い:ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツの方が重い
重量に関しては、ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツの方が重いです。
公式サイトによれば、ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツの重さは244g、対してロングスリーブ・セルフガイデッド・ハイク・シャツは184gです。
着用時にはあまり重量の差を感じませんが、手に持って比べるとロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツの重さを実感します。登山やハイキングで少しでも重量を減らしたい方には、この違いが気になるポイントとなるでしょう。
生地はロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツの方が厚い
重さの違いからもわかるように、ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツの方が生地が厚いです。
「ロングスリーブ・セルフガイデッド・ハイク・シャツ」の薄い生地を気に入っていた方は、「ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ」の生地の厚さに不安を感じるかもしれません。しかし、実際に着用すると、「ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ」の素材は肌離れが良く、旧モデルの「ロングスリーブ・セルフガイデッド・ハイク・シャツ」ほどの差は感じません。
また、「ロングスリーブ・セルフガイデッド・ハイク・シャツ」は汗をかくとややベタつくことがありましたが、「ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ」の方がむしろ快適に感じることもあります。
サイズ感:「ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ」の方が大きめ
サイズ感については、ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツの方がゆったりしていて、着丈も長めです。
例えば、同じMサイズでも着丈はロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツが3cmほど長いです。
サイズ感は好みの問題ですが、着丈が長いことにより、ザックの利用時にめくれにくいというメリットがあります。
個人的にはロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツのリラックス感のあるシルエットが気に入っています。
メンズ・ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ
XS | S | M | L | XL | XXL | 3XL | |
身幅 | 52 | 55 | 58 | 64 | 67 | 71 | 79 |
身丈 | 70 | 72 | 75 | 77 | 80 | 83 | 85 |
裄丈 | 85 | 88 | 90 | 93 | 95 | 98 | 99 |
ロングスリーブ・セルフガイデッド・ハイク・シャツ
XS | S | M | L | XL | XXL | |
身幅 | 51 | 53 | 57 | 62 | 66 | 70 |
後着丈 | 67 | 69 | 72 | 74 | 77 | 79 |
裄丈 | 85 | 88 | 90 | 93 | 95 | 98 |
「ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ」の方が多機能
ロングスリーブ・セルフガイデッド・ハイク・シャツはシンプルで、速乾性や紫外線防止機能を備えているものの、特に目立った追加機能はありませんでした。
一方、ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツは多機能です。
ジッパー付きポケットや、
展開可能な襟、
さらにはメガネ拭きなどの便利な機能が搭載されています。
デザインの違い
多機能な「ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ」は、デザイン面ではややカジュアルな印象を与えそうです。
そのため、シンプルなデザインを好む方にとっては、「ロングスリーブ・セルフガイデッド・ハイク・シャツ」の方が魅力的だったかもしれません。特にポケットや襟(ボタンダウンの有無)は好みの分かれそうなポイントです。
ベンチレーションの違い
「ロングスリーブ・セルフガイデッド・ハイク・シャツ」は、縦に2箇所のベンチレーションが施されていますが、「ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ」は横にベンチレーションが配置されています。
ロングスリーブ・セルフガイデッド・ハイク・シャツはメッシュで作られていますが、
ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツのベンチレーションは生地を縫い合わせているだけの構造になっています。
動きやすさ:「ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ」の方が優れている
実際に着用すると、伸縮性のある素材を採用しているロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツの方が動きやすいです。
まとめ:進化をを感じる「ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ」
ここまで、ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツとロングスリーブ・セルフガイデッド・ハイク・シャツを比較してきました。
簡単に違いをまとめると、
- シンプルで軽く、丈夫なロングスリーブ・セルフガイデッド・ハイク・シャツ(旧)
- 多機能で日除け防止効果が高いロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ(新)
と言えるでしょうか。どちらも非常に優れたシャツで、優劣をつけるのは難しいですが、新製品であるロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツは、登山やハイキング用としてさらに使いやすい機能が追加されている印象です。実際に登山で使用してみたところ、とても快適で、特に不便さは感じませんでした。
今後は「セルフガイデッド・ハイク・シャツ」に代わる定番アイテムとして、「セルフガイデッド・サン・シャツ」が長く支持される一着になるのではないでしょうか。
【紹介アイテム】
パタゴニア Patagonia メンズ・ロングスリーブ・セルフガイデッド・サン・シャツ TNGR M
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