パタゴニア「イスマス・パーカ」のお話です。
「イスマス・パーカ」といえば、パタゴニアの中でも毎年安定した人気を集めるジャケットです。
2021年秋にリニューアルし、さらに使いやすい1着となりました。
購入を検討している方はもちろん、すでに「イスマス・パーカ」をお持ちの方も、この定番アイテムのリニューアルに「何が変わったの?」と気になっている方が多いのではないでしょうか。
そこで、一見分かりにくい新「イスマス・パーカ」の変更点を整理しつつ、「イスマス・パーカ」についてレビューしたいと思います。
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目次
新イスマス・パーカは着丈が1〜2cm長く
新しい「イスマス・パーカ」の着丈は、従来品より1〜2cm長くなりました。
たった1〜2cmの違いですが、実際に着てみると何故かかなりシルエットが変わったように感じます。旧「イスマス・パーカ」を試着した際、いつも「もう少し着丈が長ければベストなのに」と感じていましたが、今回のリニューアルで見事に不満が解消しました。
新「イスマス・パーカ」
XS | S | M | L | XL | XXL | |
身幅 | 53 | 56 | 60 | 65 | 69 | 72 |
後着丈 | 74 | 76 | 79 | 81 | 84 | 86 |
裄丈 | 87 | 90 | 92 | 95 | 97 | 100 |
旧「イスマス・パーカ」
XS | S | M | L | XL | XXL | |
身幅 | 52 | 56 | 60 | 65 | 69 | 72 |
後着丈 | 72 | 75 | 77 | 80 | 83 | 85 |
袖丈 | 65 | 69 | 70 | 72 | 73 | 75 |
新イスマス・パーカはフリースが少し硬さのある素材に
裏地のフリース素材が、少し硬さのあるごわっとしたタイプ(レトロXと同じフリース素材かも)に変更されました。
旧イスマス・パーカの素材はもっとふわっとした柔らかいフリース素材だったので、この変更は好みが分かれそうです。
個人的には新しいフリース素材の方が重厚感があり好みです。
新イスマス・パーカのフロントジッパーは10cm程度短く
フロントジッパーの下部は10cm程度短くなっています。おかげで、フロントジッパーをフルに閉めていても難なく座ることが可能です。着丈が長くなっても利便性は犠牲にしない工夫の跡が見られます。
ポケットのデザイン変更
胸ポケットがステッチの目立つデザインになり、逆に下部のポケットはステッチの無いデザインになりました。
胸ポケットは折返しが長くなっていて、胸ポケットにいれた物が飛び出しにくい構造になっています。細かい仕様ですが、よく考えられているなぁと関心します。
新イスマス・パーカポケットが更に大きくなった?
公式HPでレビューを読んでいると、「ポケットが大きくなった」と書かれている方がいらっしゃいました。僕自身で比較検証した訳では無いので断言することは避けますが、新イスマス・パーカのポケットの大きさは非常に便利(後述します)なので、これも大きな改善点と言えそうです。
新イスマス・パーカは200g以上重くなった
カタログ値によると、新しいイスマス・パーカの重さは1,211gです。旧イスマス・パーカは972gでしたので、200g以上重くなっています。
もともと「軽い」とは言えないイスマス・パーカでしたが、さらにしっかりとした重量を感じるジャケットになりました。
不思議と着ている間に重さが気になることはありませんが、手に持つとその重さを実感します。
新イスマス・パーカはドローコード廃止
ウエスト部分にあったドローコードが廃止されました。それに伴い、腰回りのデザインがスッキリしました。
ドローコードはいよいよ寒くなってきた時に役立つ機能ではありますが、実際にイスマス・パーカのドローコードを使用している方は、そこまで多くなかったのではないでしょうか。悔やまれる仕様変更、という訳でも無い気がしています。
新イスマス・パーカは袖口のゴムも廃止
以前のイスマス・パーカには袖口にゴムがあり、伸縮する仕様でしたが、新しいイスマス・パーカではスナップ留めのみとなっています。袖口のフィット感や脱着のしやすさは旧イスマス・パーカの方が優れていたのかもしれませんが、新しいイスマス・パーカも不便は感じませんので、気にする程の仕様変更では無さそうです。
さらに着こなしの幅が広がりそうな新イスマス・パーカ
イスマス・パーカに関する感想をもう少し続けます。
繰り返しになりますが、着丈が長くなり腰回りがシンプルなデザインになったことで、さらに使いやすい1着になっうていると思います。
一般的なジャケットであれば、ぎりぎり隠れるぐらいの着丈ですので、カジュアルな通勤スタイルであればお仕事にも使えそうです。
さらに、フードを取り外せばガラッと印象を変えることも可能です。特にカーキ色であればアーミージャケットっぽい雰囲気にもなり、結構かっこいいです。
イスマス・パーカ の暖かさは東京の冬に丁度よい
暖かさは期待通りでした。
イスマス・パーカは、下は半袖1枚でも問題なく着られるほど暖かいわけではありませんし、最高に暖かい1着とまでは言えません。それでもイスマス・パーカが支持される理由の一つは、その暖かさが都会の冬にちょうど良いからではないでしょうか。
僕の住む東京の冬は、ダウンジャケットでは暑すぎることが多く、かと言ってあまりにも防寒性能の低いジャケットでは朝夕の寒さが心配に、という場面が多いのですが、イスマス・パーカは絶妙な「暖かさ」のおかげで活躍の場面が多い1着となっています。
イスマス・パーカの耐えられる温度については、経験から5度〜10度程度であれば問題なく、早朝の1〜3度程度でもインナーで調整すれば対応できます。逆に、15度近い日に着ると暑すぎて着用できません。
いずれにしても、寒さに関しては着るもので調整できますが、暖かさに関しては過度な期待をしない方がよいでしょう。
イスマス・パーカの大きなポケットは便利!
もう一つ、僕がイスマス・パーカを気に入っているポイントは豊富で大きなポケット達です。
ポケットは胸元と下部に2個。下部左右のポケット裏にはハンドウォーマーポケットもあります。
そして、貴重品入れに便利な内側ポケットもあり。
下部ポケットはスマホは当然として、長財布も入りますし、最近はまっているバードウォッチングに使う双眼鏡まで放り込むことが可能です。
撮影時はカメラのレンズの蓋は胸ポケットに、鍵は内ポケットにと、抜群の収納力が大活躍しています。
袖部分は薄手のインサレーションなので暖かさが違う
イスマス・パーカの袖部分は薄手のインサレーションとなっています。
さらっとした肌触りで腕通ししやすく着心地も良いのですが、油断してかなり薄手のインナーを着ている時に寒さを感じることもあります。
イスマス・パーカの「暖かさ」に過度な期待をして購入すると、この腕部分の寒さにがっかりしてしまうかもしれません。
イスマス・パーカのサイズ選びは注意が必要
イスマス・パーカのサイズ選びは注意が必要です。
僕(176cm)が購入したのはMサイズです。(パタゴニアはいつもMサイズを購入しています)
イスマス・パーカは意外とタイトな作りとなっていて、厚手のインナーは追加しにくいです。東京の冬であれば中は暖かい機能性インナーに薄手のニットぐらいで問題ありませんが、さらにもう一枚追加となるとかなりキツキツになってきます。真冬に着たいのにタイト過ぎて着られない、なんて事にならないようご注意下さい。
あと、腰回りのサイズ感にも注意が必要でした。僕は下半身が太めな為か特に腰まわりは余裕がなく、一番下のスナップボタンはぎりぎり留められるぐらいのサイズ感となっています。
さらに、袖丈もやや長めです。腕が短めな僕が着てもあまりにも長すぎて不格好になる程ではありませんが、袖の長さもご注意ください。
そんな訳で、サイズ選びの際は2サイズぐらい試された方が良いかもしれません。通販で購入される場合は、公式サイトの「私のサイズは?」を参考にしつつ、慎重に選ばれることをおすすめします。
まとめ
以上、新しくなったパタゴニア「イスマス・パーカ」のご紹介でした。
イスマス・パーカは改めておすすめする必要も無いぐらいの定番ジャケットですが、新しくなり更に使いやすい1着になっています。
まだ世間には旧イスマス・パーカがセール価格で残っているかもしれませんが、ご紹介したようにかなり仕様が変わっています。購入の際は値段だけで判断せず、ぜひどちらも実際に手にとってみて下さい。
実物を見ると、僕と同じように新イスマス・パーカを選んでしまう方が続出してしまう気がするのです。
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パタゴニア Patagonia メンズ・イスマス・パーカ CSC M(おすすめ度)
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