花粉の無い国や地域に脱出で花粉症とおさらば?
あなたは毎年春になると鼻水や目のかゆみに悩まされる花粉症ですか?
もしそうなら、一度でも「この世から花粉が消えればいいのに」と願ったことがあるのではないでしょうか。
でも実は、世界中どこでも花粉が飛んでいるわけではありません。
今回は、日本人に多く見られるスギやヒノキなどの植物が少なく、花粉が飛びにくい国や地域の有無を調べてみました。
そもそも花粉症とは?
花粉症は植物の花粉が目や鼻の粘膜に接触することで引き起こされ、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどを引き起こします。
そして、春先に毎年花粉症を発症する方の多くはスギやヒノキの花粉が原因と言われています。
ところでこの花粉症、日本においてそんなに長い歴史をもつ病気ではないという事をご存知でしょうか?
主な原因となっているスギ花粉ですが、本来、日本に多くの杉が自生していたわけではありません。
日本において木々の多くが広葉樹だったにもかかわらず、高度成長期の需要に応えるために成長の早いスギやヒノキが植樹された事が原因だそうです。また、都市化が進むことにより花粉が継続して舞いやすい環境となってしまったようです。
日本の花粉症は人災とも言えるかもしれませんね。
日本国内で花粉症になりにくい地域は沖縄や北海道
では、日本国内で花粉症になりにくい地域(スギやヒノキの少ない地域)はあるのでしょうか?
スギだけに限って言えば、日本国内で花粉症になりにくい地域として、沖縄や北海道が挙げられます。
これらの地域では、人工的に植えられた杉が少ないため、花粉の飛散量が他の地域よりも格段に低いと言われています。
特に沖縄では亜熱帯気候であることから、針葉樹はほとんど見られません。そのため沖縄県民は全国平均よりも花粉症の発生率が低く、また訪問者も花粉から解放されることが多いようです。
一方、北海道では寒冷気候であることから、針葉樹も自生していますが、主にカラマツやトドマツなどであり、スギやヒノキは少ないようです。また冬季は雪に覆われており、春先まで花粉を飛ばすことが出来ません。そのため札幌市内では全国平均よりもスギ花粉シーズンが約1か月遅く始まります。
これらの地域では他のアレルゲン(例えばイネ科植物やブタクサ)から出る花粉も存在しますが、それでも日本全体よりも比較的快適に過ごせる可能性は高そうです。
参考:スギ・ヒノキ林に関するデータ(林野庁)
海外なら杉花粉症になりにくい国や地域はある
続いては海外のお話に移りましょう。
「海外なら杉花粉症に悩まされずに済む国や地域があるかもしれない」
そんな希望を持っている方も多いでしょう。
では、実際に海外で杉花粉症を回避することは可能なのでしょうか?
まず、杉(スギ)だけに限定した話をすると、杉は日本国内や中国の一部以外ではほとんど自生していないそうです。そのため、スギ花粉が原因で苦しんでいる方は、この時期海外へ長期旅行することで辛い症状を軽減させることができるかもしれません。
しかし、残念ながら花粉症の原因はスギだけではありません。ヒノキ、マツ、イネ科植物(特にオオムギ)、ヨモギ等、様々な植物から飛散する花粉が人間の免疫系を刺激してアレルギー反応を引き起こします。そのため、海外でもスギ以外の原因で花粉症を発症する可能性も十分あります。
せっかく海外へ逃げてきたのに別種類の花粉症に罹ってしまったという事態に陥らないよう、世界各地における花粉飛散量や流行時期を事前に調べておく必要があります。
特に気を付けたいのがイネ科植物やブタクサです。これらは日本でも見られますが、海外ではより広範囲で栽培されており、大量の花粉を放出します。
ちなみに、世界では大きく分けて3つの種類の花粉症が存在するそうです。
- スギ花粉症(日本)
- イネ科(ヨーロッパ他)
- ブタクサ(アメリカ全域)
それぞれのピーク時期は、
- スギ花粉症 2〜4月
- イネ科 5〜7月
- ブタクサ 8〜10月
とされています。これらを参考にして旅行先や滞在期間を決めると良さそうです。
まとめ
以上、花粉症の無い国や地域についてのお話でした。
ご紹介してきたように、スギやヒノキの花粉が飛んでいない国や地域は存在します。
現実的かはさておき、花粉症に苦しむ時期になったら、花粉を避けて国内や海外へ旅行する意味はありそうですね。
国内ならば沖縄か北海道。海外なら中国以外へ旅行すれば辛い花粉症を少しの期間でも忘れる事ができそうです。
ただし、くれぐれも「花粉」にはいろんな種類があることはお忘れなく。まずは一度ご自身が「何」の花粉症なのかを確認されておくといいでしょう。
こちらもCHECK
-
パスポート申請・更新手続きに必要な書類と費用とは?
続きを見る